はじめに
私たちがデザインする時に大切にしていることがあります。
それは相手のことをよく知り理解するということです。
なんだか当たり前のことのように感じますが、当たり前のことを大切にしたいです。
その前提が抜けてしまうと相手とのボタンが掛け違えてしまい相手のことを自分では考えているつもりでも、自分勝手な提案になってしまいます。
私たちはプレゼンテーションはお見合いみたいなものだと思ってます。
だから、その先も一緒に歩いていだけるようにクライアントとの対話はもちろん
その周辺の環境だったり事業の背景を調べ理解していく方法を取っています。
あっとリフォームのショールームでは具体的には以下のことをリサーチしました。
①白河市の客観的なデータを入手する。(人口動態)
②リフォームの業界について理解する。(産業構造、競業他社)
③あっとリフォームの会社の経営者、従業員、関連会社について理解する。
④白河市の地域特性、人、伝統、都市の状況を理解する。
⑤ショールームがつくられる、敷地周辺の環境を理解する。
私たちが設計デザインをするにあたっては①~⑤についてのリサーチからスタートします。
①、②は定量的に測れる数値的な客観的なデータです。
③、④は数値的なデータに現れない部分が主となります。
⑤は建築する敷地の周りの設計条件です。
その場所に実際に訪れて街を歩いて、いろいろな場所をまわって、人や街に触れて感じたり調べたりなど、実際に会社の経営者だけでなく、従業員、関連会社、お客様とお話しして感じたことをまとめていきます。
このようなプロセスは建築の設計をする上で関係ないように感じるかもしれませんが全く反対です。
ふとした会話から、現状の改善点だったり、アイディアが出てきます。
こんな感じで突き詰めていくと、毎回そうなのですが、その場所やクライアントの会社の事が好きになってしまいます。
それでは早速、調べて考えたことを次の項目でまとめていきたいと思います。
白河市について
全国と白河市の人口動態を比べ比較しました。
福島県の白河市は人口6万人です。全国的にみると少子高齢化が進んだ典型的な地方都市です。
このデータだけをみると日本の縮小している地方都市の縮図を感じるかもしれません。
クライアントも場合によっては自分の住んでいる地域はダメだと思うかもしれませんがそんなことはありません。
まずは全体像として今の状況を把握する事が大事です。
地方都市の全てに言えますが、実際は外からみてみると、一つ一つの都市は画一的ではなく個性的で魅力があります。
そんな白河市は街を歩いたり、人と話すとわかるのですが、とても暮らしやすく居心地が良い都市のように感じました。
白河市は歴史的にみると奥州街道の起点であったり白河城があったり歴史的な街並みが色濃く残っています。
また自然豊かで、夏はサーフィン、冬はスノーボードと四季を楽しむことができます。
だるまや白河ラーメン、食だったり、伝統工芸だったり、地域の資源も魅力的にうつりました。
地域のつながりも強かったり、魅力的な側面がたくさんあります。
さて、そのような場所にどのようなショールームがふさわしいのか。
次はリフォーム業界の産業的な視点からショールームについて考えてみたいと思います。